数学解析入門3
Introduction to Mathematical Analysis 3
数学解析入門1、2に続き、Banach空間とHilbert空間を中心に関数解析学の基礎的な部分を講義する。高級な理論は避け、ノルムや内積の扱いに習熟し、ユークリッド空間や簡単な関数空間の理解を深めることに主眼を置く。
必要な予備知識は、距離空間論と高校の数学IIBまでの内容である。距離空間論については、本教材の数学解析入門1と2の知識があれば理想的である。初歩的な行列の知識もあれば望ましいが、なくても問題ない。
講義内容
基礎編
発展、応用編
Videos-
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この講は、縮小写像の不動点定理を勉強した後、すぐに学習可能である。
補論 (Appendix)
第6講 (バナッハ空間) に続けて学習可能。
第6講 (バナッハ空間) に続けて学習可能。
参考文献 (References)
第14講
[1] Lj B. Ćirić, "A generalization of Banach’s contraction principle," Proceedings of the American Mathematical Society, 45(2) (1974): 267-273.
[2] R. Kannan, "Some Results on Fixed Points." Bulletin Calcutta Mathematical Society, 10, (1968), 71-76.
[3] T. Zamfirescu, "Fix point theorems in metric spaces," Archiv der Mathmatik 23 (1972): 292-298.
補論 (第2講)
[1] V. Berinde, "A convergence theorem for Mann iteration in the class of Zamfirescu operators," Seria Matematica Informatica XLV 1 (2007): 33-41.
[2] V. Berinde, "On the convergence of the Ishikawa iteration in the class of quasi contractive operators," Acta Mathematica Universitatis Comenianae, 73.1 (2004): 119-126.
[3] S. Ishikawa, "Fixed points by a new iteration method," Proceedings of the American Mathematical Society 44(1) (1974): 147-150.
補論 (第3講)
[1] D. Wardowski, "Fixed points of a new type of contractive mappings in complete metric spaces," Fixed point theory and applications 2012(1) (2012): 1-6.
あとがきに代えて~今後の勉強について
本教材 (数学解析入門1~3) を学習後、さらに勉強を進めたい人にとって、次の4つの方向が考えられるだろう。
(1) 微分積分学、線形代数学、確率統計など、基礎的分野の (再) 学習、
(2) 高度な位相空間論や関数解析学の学習、
(3) 特定のトピックの深耕、
(4) 本教材の復習。
他分野 (例えば理論経済学) の専攻で大学院進学を目指す大学生の場合は、大学院入学までに、(1) にある通り、大学レベルの微分積分学、線型代数学、確率統計の教科書を学習しておくと、余裕をもって大学院での学習に取り組める。
微分積分学については、本Webサイト内に動画を用意している。
線形代数学については、本Webサイト内リンクのページに学習のガイドを書いており、有益な動画教材へのリンクを張っている。
確率については、これも本サイト内に動画を用意している。
(2)について、数学者志望の学生を除いて、本教材の水準を超えてより高度な位相空間論や関数解析学を習得する必要にせまられることはあまりないだろう。もちろん、必要な方や興味のある方は、どんどん勉強してもらいたい。
(3) については、本Webサイト内で縮小写像の不動点定理を深めた内容を解説している。
(4) 本教材をもう一度復習することも有益だろう。2周目の学習は、1週目と比較して、労少なくして功多しと期待できる。
本教材の学習経験が、学習者 (動画の視聴者) にとって、様々な意味でプラスに作用することを願ってやまない。